ソーシャルメディアプレイブック
このガイドラインは日産のブランドを、一貫性のある戦略、ビジュアルアイデンティティ、およびトーン・オブ・ボイスで、あらゆるソーシャルメディアのローカルチャネルを通じて伝えていくために作成されました。
常に変化するソーシャルメディアの特性を考慮して、本プレイブックに挙げる内容はトレンドの変化に合わせて変更されていきます。情報が古くなっている場合、それぞれのソーシャルメディア・プラットフォーム担当者および法務担当者に確認してください。
ビジュアルガイドライン
グローバルで一貫したクリエイティブアプローチを取るために、ローカルのソーシャルメディアチャネル用のコンテンツを製作する際も、必ずクリエイティブガイドラインを参照してください。
トーンオブボイス
日産のトーン・オブ・ボイスは、
- シンプル
- 人間味がある
- 活気がある
これらに「きらめき」を加えてみましょう。重要なのは人間味を残すことであり、一般的なブランドのような印象を与えないように注意しましょう。オーディエンスが投稿に関心を持つきっかけを与えてください。
ソーシャルベストプラクティス
コンテンツ作成における推奨
- 高品質なクリエイティブやコピーを通じてストーリーを語る。
- それぞれのプラットフォームで具体的なコンテンツ戦略を立てる。全てのコンテンツは、共有するプラットフォームで違和感がなく、プラットフォーム独自の特徴を活用できるものとする。
- コンテンツを他のプラットフォームに転用する際、プラットフォーム固有のオーディエンスや、それぞれのソーシャルコミュニティが何を求めているかを考え、コンテンツを各プラットフォームのベストプラクティスに対応させる。全てのプラットフォームで全く同じ投稿を使い回すだけにしないようにする。
- 動画、カルーセル*、ストーリーズ、ライブ、アンケート等、プラットフォームの様々なフォーマット、ツールおよび特徴を使って関心を高める。(*スライドすることで複数のコンテンツを表示する機能)
オーディエンスのエンゲージメントのための推奨
- オーディエンスと積極的に交流して、強固でロイヤリティの高いコミュニティを構築する。
- ユーザー生成コンテンツ (UGC) (使用許諾を得ているもの)を活用してコンテンツのライブラリを拡大し、オーディエンス/コミュニティへの強い関心を示し、ブランドへの関与を促す。
- レポート、インサイトを常に調査して、コンテンツのパフォーマンスから学び、オーディエンスがページやコンテンツとどのように関わっているかを検証する。ソーシャルプラットフォームは変化し続けるため、先月うまくいったことが今月も同じようにうまくいくとは限らない。
- 消費者は広告を見ることを好まず、宣伝をされているという印象をよく思わない傾向がある。作りこまれたものではなく、人間味のあるブランドや、惹きつけられるありのままを表現したコンテンツが好まれる。
- 様々なコンテンツをテストしてコミュニティが何に反応するかを見てみる。
ユーザー生成コンテンツ (UGC)
ユーザー生成コンテンツは、タグ付けされた写真や関連ブランドのハッシュタグから集めることができます。
UGC投稿の目標
- コミュニティを作り、ファンと繋がる。
- ブランドのファンに感動を与え、ブランドとの強固なつながりをもたらす。
- コンテンツを多様化し、ファンが描く製品と体験の様々なつながりを強調する。
- オフィシャルアカウントから多くのフォロワーにリポストされることを期待し、ユーザーが自身のチャネルを通じてブランドを宣伝してくれるような動機を与える。
- ブランドから偽りのない人間味を感じられるようにする。
重要な要素
- モデルや体験の多様性を強調するため、様々な製品のショットを使用する。(内装、外装、EV、パフォーマンスカー、オフロード等)
- 人間味とパーソナリティを感じられるようにする。
- 画像がモダン、ダイナミック、先進性、暖かみというブランドガイドラインに沿っている。
- 画像は大胆で明るく、鮮明でクリーンである必要がある。
- リアルな日産ストーリーを語る。
- コンテンツを共有してくれるユーザーに、彼らの日産との裏話を投稿してもらえるよう促す。
避けるべきもの
- 低品質な画像・動画
- 加工しすぎた画像・動画
- 過度に改造された車
- 第三者のロゴ、アートワーク、壁画、名称、落書き、または映像に表示されるその他のプロパティを含む投稿。これらは、著作権、商標、またはその他第三者の権利を侵害する可能性がある。
ハッシュタグの使用
- ブランド名 + モデル名(例:#NissanAriya)
- もしイベント名を使用する権利を持っている場合は、イベント名 + 開催時期(例:#CES2021)
- キャンペーン名(例:#PowerofZ)
- 全ての投稿に必ず #Nissan を使用する
UGCに関する法的考慮
- 他のクリエイティブ素材と同様、UGCの使用も知的財産法に従うものとします。ほとんどのUGCは著作権法に、登場する人物は個人情報保護法やパブリシティ権で保護されています。
- UGCの作成者の許可なく使用することは許されません。また、該当する場合、以下についても使用許可の取得が必要となります。
(i) UGCに使われているアート/彫刻/グラフィティ/壁画
(ii) UGCに登場する全ての人物
- それに加え、写真/UGCに使われている上記以外の資産/所有物についても使用許可を取得する必要があります。
UGCコンテンツを取得する際は、下記の例文、ひな形を活用してください。
プラットフォームの概要
ソーシャルチャネルの開設
新たにソーシャルメディアのアカウントを開設する際には、以下の推奨を考慮してください。
検討項目
- 既存のチャネルを活用できませんか?
新たなチャネル開設に取り組む前に、既存のチャネルにニーズを満たせる可能性があるか検証してください。ほかの部署が所有するチャネルとの競合も確認します。 - ソーシャルメディアチャネルを開設するための適切なリソースがありますか?
ソーシャルメディアチャネルの運営には十分な時間、リソース、専任が必要です。コンテンツの企画・投稿、フォロワーと積極的に関わり、パフォーマンスの分析を欠かさず、その分析に基づいてアカウントを運営します。定期的に配信するため、話題性のあるニュースや独自に写真、動画の撮影・編集が必要となります。 - 自分のチャネルはフォロワーのニーズや期待に合っていますか?
目的やターゲットオーディエンスを明確にしてください。どのプラットフォームなら目標を達成し、望ましいオーディエンスをターゲットにすることができますか?「いいね」やフォロワーを増やすことが目的ではありません。コミュニティに関わり、オンライン上のリスクを管理し、会話をモニターするだけのリソースがあるかどうか確認してください。 - フォロワーとの長期にわたる関係にコミットできますか?
新しいチャネルは消費者との新しい関係性構築を意味します。この関係性の構築、体制の維持にコミットできるかどうかよく検討してください。アカウント作成は数分でできますが、アカウントの構築と維持には時間とリソースと専任が必要です。
チェックリスト
ソーシャルメディアプロフィールの作成
- ソーシャルメディアプロフィール名は使用する前に、法務部およびマーケティングチームの承認を得る。
- 地域アカウントは、プロフィール名およびディスクリプションに国または場所を含めなければならない。
- 可能な限りプロフィールの検証をする。それぞれのソーシャルメディア担当者に連絡し、検証プロセスの詳細を聞く。
他のアカウントをフォローする
- 日産ソーシャルメディアのアカウントは他のアカウントをフォローすることができます。これにはアンバサダーとスポンサーパートナーの公式アカウントも含まれます。他のアカウントをフォローする前に、必ず現地のマーケティングチームに相談してください。
分析
自分のチャネルのパフォーマンスを常に検証し、どのコンテンツがうまくいき、どのコンテンツがうまくいかないかを知ることが重要です。コンテンツのパフォーマンスがどう違うかを検証することで、ファンが望むものを提供し、コミュニティとの強固な関係を築くことができます。
コンテンツとプラットフォームの指標を検討する
- コンテンツの内容がなぜ良かったか、またはなぜ良くなかったかを評価し、次の進め方を検証してください。( 例:人の存在 vs. 製品のみ、15秒リール vs. 30秒リール、正方形 vs. 縦長動画、音声のみ vs. キャプション等 )
- フォロワーの増加、視聴者の人口構成、オーディエンスの興味などを定期的にチェックしてください。自分のコンテンツがフォロワー以外にも届いているか、コンテンツはシェアされてフォロワーの増加を促しているか、などを検証します。
トレンドをモニターする
- どの投稿がうまくいったか、それらがいつ投稿されたか、投稿したフォーマット等、のトレンドを見つけてください。
- ソーシャルリスニングを活用し、オーディエンス/ユーザーがブランドについてどう考えているか、競合他社についてどう考えているか、また、取り組むべき潜在的視聴者/ユーザーのニーズを把握してください。
- オーディエンスの活動を検証し、エンゲージメントが上がるよう、全てのソーシャルチャネルにおける投稿時間/頻度の改善を図ってください。
- エンゲージメント率はオーディエンスがあなたのアカウントにどれだけ積極的に関わり合いを持っているかを把握するための重要な指標です。ただし、KPI (目標値)の設定は各プラットフォームにおける独自の目標を参考にしてください。
競合他社をモニターする
- 競合他社をモニターすることも重要です。ユーザーは競合他社についてどのように発言しているか、競合他社はどのようなコンテンツを共有しているか、ユーザーは競合他社とどのように関与しているか、重要なオーディエンスをどの競合他社と共有しているか、自動車業界以外に参考となるアカウントはないかを確認しましょう。
分析ツールはプラットフォーム内に備わっているので、活用していきましょう。(例:Facebook, X, YouTube)
法務確認
コンテンツをソーシャルチャネルに投稿する前に、コンテンツまたはメディアに問題がないか法務部に相談してください。問題があった場合、訴訟を起こされる可能性があります。ソーシャルメディアコンテンツを投稿する際の重要な注意事項を以下に記載します。
- エンドースメント:広告主について投稿するインフルエンサーに対し、その広告主との利害関係を明確に開示することを義務付けるガイドラインや法律が存在します。例えば、ガイドラインには、インフルエンサーの投稿内に、広告主から金品を受け取って実施していることを明記するよう義務付けております。またその場合、投稿内に「PR」「広告」など広告主との関係性を明記する義務が発生します。詳細については現地の法務部に相談してください。
- 第三者の投稿およびコンテンツ:あなたの会社または日産が権利を持つ画像、商標、音、音楽のみを使用してください。日産との関係が無い人とソーシャルメディア上でやり取りする場合は、日産及びその当事者に事前に許可を得ることをお勧めします。対応に迷う場合は法務部に相談してください。著名人が作成した、または登場する画像、ツイート、投稿、その他のコンテンツを許可なく使用することは避けてください。知名度のある第三者のマーク(例:ブランドロゴ、商品ロゴ、スポーツチーム、NFL等の事業体)は当該第三者の許可なしに使用しないでください。特に、その事業体とのエンドースメントや関連を示唆するような方法での使用は避けてください。記事や写真の再投稿は、発行者および写真家の著作権に触れる可能性があるため、許可なく再投稿、リツイートはしないでください。
- 日産のハッシュタグ:ブランドに関連するハッシュタグや頭字語は、商標保護の対象となる場合があることにご注意ください。従って、ハッシュタグや頭字語は、使用前に商標問題がないことを確認することをお勧めします。
- 免責事項:新聞、雑誌やテレビなど従来のクリエイティブ素材と同様、ソーシャルメディアの投稿にも製品比較やオファー情報については免責事項を入れてください。免責事項は必ず「明確で見やすい」ものとしてください。免責事項は可読性が高く、目立つ場所に明記してください。
日産の許可なくこれらのアセットを使用したり、配布したりしないでください。